[弁護士コラム 12]外国人との離婚
外国人の離婚の場合の問題点は何ですか?
相模原においても,外国人との離婚の相談は沢山受けます。
その場合,日本人同士の離婚の場合と違ってどのような問題があるでしょうか?
大きな問題として,@日本の裁判所で審理できるのかという問題と,A日本の法律が適用されるのか,という問題があります。
その場合,日本人同士の離婚の場合と違ってどのような問題があるでしょうか?
大きな問題として,@日本の裁判所で審理できるのかという問題と,A日本の法律が適用されるのか,という問題があります。
日本の裁判所で審理ができるのでしょうか?
そもそも,外国人と離婚しようと思ったときに,自分が日本にいる場合に,当然に日本の裁判所で審理が出来るというものでもありません。
裁判というのは,相手の住所地で行うのが基本となっています。
というのは,勝手に遠方で裁判を起こされては防御に支障があるので,訴えは原則としては訴えられる側の住所地を管轄する裁判所で行う方が公平だからです。
では,外国人との離婚の場合はどうでしょうか。 この点,最高裁判所は,離婚についても,上記同様に訴えられる側が住んでいる国の裁判を利用することが原則としています。
しかしながら,状況によっては,相手の国でしか離婚が出来ないのでは,あまりに不都合なことも多くあります。
特に,相手が一方的に外国に戻ってしまった場合に,その国でしか離婚ができないのでは,逆に不公平と言えます。」
そこで,最高裁の判例では,例外的に,
@原告が遺棄された場合
A被告が行方不明の場合
Bその他これに準ずる場合
においては,訴える側の居住する国での離婚裁判を認めています。
もっとも,実際の判断は微妙な面があり,国外で遺棄されて日本に戻った場合にも適用されるのか等,あまり明確でない場合もあります。
また,行方不明というのも,どの位の期間なのかについても,あまり明らかではありません。
結局,ケースバイケースで,公平の観点から判断されることになろうかと思います。
裁判というのは,相手の住所地で行うのが基本となっています。
というのは,勝手に遠方で裁判を起こされては防御に支障があるので,訴えは原則としては訴えられる側の住所地を管轄する裁判所で行う方が公平だからです。
では,外国人との離婚の場合はどうでしょうか。 この点,最高裁判所は,離婚についても,上記同様に訴えられる側が住んでいる国の裁判を利用することが原則としています。
しかしながら,状況によっては,相手の国でしか離婚が出来ないのでは,あまりに不都合なことも多くあります。
特に,相手が一方的に外国に戻ってしまった場合に,その国でしか離婚ができないのでは,逆に不公平と言えます。」
そこで,最高裁の判例では,例外的に,
@原告が遺棄された場合
A被告が行方不明の場合
Bその他これに準ずる場合
においては,訴える側の居住する国での離婚裁判を認めています。
もっとも,実際の判断は微妙な面があり,国外で遺棄されて日本に戻った場合にも適用されるのか等,あまり明確でない場合もあります。
また,行方不明というのも,どの位の期間なのかについても,あまり明らかではありません。
結局,ケースバイケースで,公平の観点から判断されることになろうかと思います。
日本の法律で裁判が出来るのでしょうか?
日本の裁判所で審理が出来ることになったとしても,日本の法律で審理をすることができるのでしょうか。
外国人との離婚に関して,日本の法律が適用されるかどうかが問題となります。
外国の法律が適用になるとすると,その法律を熟知していなければ,離婚裁判を進めることができません。
この点,夫婦の一方が外国人の場合には,共通の本国法がありませんので,夫婦の共通常居所地の法律が適用されることになります。
夫婦が一緒に,日本国内に居住している場合には,共通常居所地は日本になりますので,日本の法律が適用されることとなります。
なお,「常居所」とは,明確に何年間居住していればよいというが決められているわけではありませんが,居住年数や目的,その他の状況等を総合的に判断して決められます。
ただ,日本に住民登録があるときには,原則として日本に常居所があるものとして取り扱われています。
一般的にはこのようなケースが多いと思われます。
なお,外国人の相手方が,日本に居住していない場合にはどうなるでしょうか。
かような場合には,共通常居所がない場合として,夫婦に最も密接な関係のある地の法律が適用になります。
そして,夫婦の一方が日本人で,日本に居住している場合いは,最も密接な関係があるのは日本ということで,日本の法律が適用されることになります。
外国人との離婚に関して,日本の法律が適用されるかどうかが問題となります。
外国の法律が適用になるとすると,その法律を熟知していなければ,離婚裁判を進めることができません。
この点,夫婦の一方が外国人の場合には,共通の本国法がありませんので,夫婦の共通常居所地の法律が適用されることになります。
夫婦が一緒に,日本国内に居住している場合には,共通常居所地は日本になりますので,日本の法律が適用されることとなります。
なお,「常居所」とは,明確に何年間居住していればよいというが決められているわけではありませんが,居住年数や目的,その他の状況等を総合的に判断して決められます。
ただ,日本に住民登録があるときには,原則として日本に常居所があるものとして取り扱われています。
一般的にはこのようなケースが多いと思われます。
なお,外国人の相手方が,日本に居住していない場合にはどうなるでしょうか。
かような場合には,共通常居所がない場合として,夫婦に最も密接な関係のある地の法律が適用になります。
そして,夫婦の一方が日本人で,日本に居住している場合いは,最も密接な関係があるのは日本ということで,日本の法律が適用されることになります。